経済アナリストとして活躍する馬渕磨理子さんは、20代後半の頃、周囲からの結婚プレッシャーを受けて大いに焦っていたという。30代になり、そうしたしがらみから吹っ切れた理由とは――。

今はまだパートナーを持たない

私は今のところ、パートナーは持たないと決めています。まだまだ仕事も勉強もたくさんしていきたいですし、時間はできる限りそのために使いたい。実際、今は24時間自分のことだけをしている状態なので、これではパートナーに失礼ですよね。そこから、今はパートナーは持たない、結婚もしないという考え方に至りました。

「30代になって初めて自分の人生を生きられるようになった」と語る馬渕磨理子さん
撮影=プレジデントオンライン編集部
「30代になって初めて自分の人生を生きられるようになった」と語る馬渕磨理子さん

といっても非婚主義というわけではありません。漠然とですが、将来的には誰かと一緒に人生を歩むようになるかもしれないな、とは思っています。

私は30歳を過ぎてから、プレジデントオンラインでの連載の仕事を通して、初めて「自分」を主語にして意見を言ってもいいんだと知りました。プライベートでも自分の人生を歩めるようになったのはその頃からです。それまではずっと、両親にとってのいい娘として生きてきたように思います。

ようやく「自分」を生きられるようになってからまだ数年。今はまだ、自我に目覚めたばかりの子どもという感覚です。ですから、これからしばらくはようやく得た自我を満喫したいという思いが強いですね。

20代後半の頃は結婚を焦っていた

実は、20代後半の頃はものすごく結婚を焦っていました。当時の私がいた環境では結婚に対する圧がかなり強くて、「結婚できない人は何か大きな欠点があるんじゃないか」というような雰囲気もありました。

会う人会う人から毎日のように「早く結婚したら?」、「子どもほしくないの?」などと言われていて、なかには「女として痛々しくなる前に何とかしたほうがいいよ」といった、心に突き刺さるような言葉もありました。

皆さん決して悪気があるわけではなく、むしろ思いやりを込めてアドバイスとして言ってくれていたのですが、私にとってはとてもつらかったですね。30代が近づくにつれて周りもどんどん結婚していき、未婚の自分は崖っぷちなんだ、孤独なんだという思いも募っていきました。