日体大のアスリートには常識「この一歩が世界に通じる」
なぜ、私がそこまで階段を推すのかというと、ただの有酸素運動による脂肪燃焼にとどまらず、尻&脚といった下半身を強化する自重の筋トレになるからです。その効果は、ビルダーでない限り脚トレは階段で十分だと言えるほど。
実際、私の勤務先である日本体育大学では、階段の数段ごとに、「この一歩が世界に通じる」など心アガるキャッチコピーが連なっています。日体大にはあらゆる分野の一流アスリートが揃っていますが、彼らの体づくりを支えているのも階段なのです。
階段を上り下りすると、片脚で全体重を支える瞬間が訪れます。この時使われるのは、上向きヒップの要である中臀筋、そしてヒップ全体のボリュームとヒップラインをつくる大臀筋。また、尻と脚の筋肉は全身のなかで占める割合が高く、それらをしっかり動かすことで心肺機能の強化にもつながるのです。
やり方はもちろん自由。されど私は以下の方法をご提案します。
階段エクササイズを最大化する3ステップ
② 数段飛ばしで駆け上がる。これを片脚で最低10回(20歩)×3〜5セット。
セット間インターバル(休憩)は1〜3分。尻と脚の筋群に強烈な刺激を与え、強化できる。インターバルを短く設定すれば、心肺機能も強化される。
③ 20秒で駆け上がり、10秒はレスト(休む)。これを8本という伝説のTABATAプロトコルに近い方法もおすすめ。筋力も筋持久力も心肺機能も同時に鍛えられる。
階段を上るとき、筋肉がパンプし、筋肉に化学的なストレスが加わります。下りるときは筋肉が機械的なダメージを受けます。この両方が筋肉の発達に大切な効果をもたらすのです。