「物理的なブレーキ」と「心理的なブレーキ」を外す

このストレッチであれば、カラダの本来の動きを取り戻すことができるため、柔軟性はもちろん、さまざまな部位のこりや痛みを取り除くことができるというわけです。

村山巧『カラダを柔らかくしてあらゆる悩みを解決! 超速効ストレッチ』(マガジンハウス)

「筋膜」や「脳科学」という言葉を聞くと、難しい印象を持たれるかもしれませんが、実際の動きはとても単純でどなたでも無理なく取り組んでいただけるはずです。それでは、その具体的な内容を簡単にご説明していきましょう。

「筋膜アプローチ」は、物理的なブレーキを無効にする方法です。筋膜の歪みを正常に戻すことで筋肉や関節を正しく動けるようにする「筋膜リリース」に基づいたエクササイズをします。

「脳科学アプローチ」は、心理的なブレーキを無効にする方法です。「カラダの硬い私」という無意識のブレーキを外すために、リハビリの世界で発達した筋コンディショニング手法「PNFストレッチ」に基づいて行います。

「イスに座ったまま」でもストレッチができる

長時間のデスクワークは、ある意味でとても危険な仕事です。ずっとパソコンをにらんでいると自然に肩が前に出て胸が閉じ、背中を丸めてしまうのですから。この姿勢のままでいつづけることが、肩こりや腰痛など体調不良の原因になってしまいます。

オフィスでも、スキマ時間を上手に使って積極的にストレッチに取り組みましょう。とはいっても職場にマットを敷くわけにはいきません。

ここではイスに座ったまま手軽にできるストレッチを紹介します。首まわりと体側に心地よい伸びを感じてください。首まわりをほぐすことで肩こりが予防でき、体側を伸ばし体幹部に柔軟性を宿せば、腰痛も防げます。