質問するときに注意すべきことは?

Q:納得できないことを何度も質問したら失礼ですか?

A:聞いたほうがいいです。失礼ではありません。しかし、何度も何度も聞くのはNGでしょう。

ただ「なぜそうなのか?」という、その医師の答えの背景をしっかりと聴取することが大切です。

あるいは「なぜ自分はそのことに関して違うと思っているのか」その背景を伝えることも重要でしょう。

結論だけのやり取りは、しばしば誤解を招きます。

「先生、この検査はどうでしょうか?」
「必要ありません」
「えっ…(絶句)」

そのようなケースも少なくないはずですが、これではコミュニケーションがとれていません。

表面的な会話は不満につながる

一方で、次のような会話はどうでしょうか。

「先生、実は再発のことが不安で不安で、落ち着かない日々を過ごしています(★1)。一度、造形CT検査をしたいのですが、どうお考えでしょうか?」
「なるほど。うーん、いらないでしょうね」
「どうしていらないというご判断になりますか?(★2)」
「そうやって早く発見したとしても、治療は変わらず、あまり今後の見通しに変わりがないという考え方が一般的です。CT検査も被曝しますし、今後もする機会がありますから、無用なCT検査は避けたほうがいいと考えます」
「そうだったのですね。納得しました」

おわかりだと思います。

上記の会話では、★1で、なぜそれを希望するのか、気がかりなのかの背景をしっかり伝えています。★2でなぜ医師がそう判断するのかを尋ねています。

大津秀一『誰よりも早く準備する健康長生き法』(サンマーク出版)

この★1や★2のような踏み込みをせず、表層的な「どうですか?」「やりません」だけでは結果不満につながってしまいます。

納得のいくまで聞くのが重要でしょう。それでも納得がいかなければ、同分野の専門家にセカンドオピニオンを求めてもいいと考えます。

一方で、背景までしっかりと聞いているのにもかかわらず、何度も同じことを尋ねるのも考え物です。あるいはほかの医師の見立ても同じならば、本当にそうである公算は高いです。いずれにせよ、背景を言う&聞く、ということを大切にすることが肝要でしょう。

関連記事
病院でいい治療を受けるため「避けたほうがいい」言葉遣い
ヤバい病院は「待合室」を見ればモロバレ
日本人のがん1位「大腸がん」を予防する4つの生活習慣
病気にならない人ほど『孤独のグルメ』の食べ方をやっている
感染症専門医が警告!新型コロナウイルスから身を守るため、マスクを買うよりはるかに重要なポイント2つ