全国では「スーパーカップ」が1位だが……

「どんたく」全体の、昨年1月から今年10月まで(22カ月間)の累計「アイス売り上げベスト20」を特別に教えてもらった(図表2と図表3)。

市場全体の売れゆきランキングと、どんたくでの売れゆきが、かなり異なるのが興味深い。

ちなみに筆者とプレジデントオンライン編集部が、今年5月に記事で紹介したベスト5は、(1)明治 エッセルスーパーカップ(明治)、(2)パピコ(江崎グリコ)、(3)パルム(森永乳業)、(4)モナカジャンボシリーズ(森永製菓)、(5)ガリガリ君(赤城乳業)の順だった。

「例えばグリコの『パピコ』『パナップ』は、近年また伸びてきました。パピコはなめらかな食感が、パナップはミルフィーユのようなパリパリ食感が、お客さまに評価されていると感じます。井村屋『あずきバー』は、夏場に売れゆき首位になる商品です」(山澤氏)

これまでの取材で「高齢者は、実はあずきバーが好き」と聞いたことがある。硬い食感が歯にやさしいとは思えないが、長年の喫食体験(同商品の発売は1973年)も大きいようで、ベスト10の多くが30年も40年も続くロングセラー商品だ。最も新しいのは「パルム」(2005年発売)で発売14年。「パピコ」は1974年から、「ピノ」は1976年から発売されている。「パナップ」(1978年発売)も含めて、“アラフォー”が4ブランドもいる。

図表2 スーパー「どんたく」の売り上げベスト10(1位~10位)

順位

商品名

容量

種別

1

森永乳業「ピノ チョコアソート」

240ミリリットル

マルチ

2

森永乳業「パルム チョコレート」

330ミリリットル

マルチ

3

井村屋「あずきバー」

390ミリリットル

マルチ

4

森永製菓「チョコモナカジャンボ」

150ミリリットル

マルチ

5

江崎グリコ「パナップ マルチ」

564ミリリットル

マルチ

6

江崎グリコ「パピコ チョココーヒー」

160ミリリットル

ノベルティ

7

江崎グリコ「パピコ マルチ」

450ミリリットル

マルチ

8

明治「エッセルスーパーカップミニ 超バニラ」

540ミリリットル

マルチ

9

ロッテ「モナ王 マルチバニラ」

500ミリリットル

マルチ

10

明治「うずまきソフト バニラ・チョコ・バニラチョコ」

420ミリリットル

マルチ

※2018年1月~2019年10月までの総計
※マルチ=箱、ノベルティ=単品