【望月】つまり大家が「山本太郎さんに貸すのはちょっとまずいわ」みたいになったりするんですか?

【山本】僕の名前を聞いて、一発で駄目と言う人もいると思います。政党要件を満たしているからっていつまで続くかわからないし、追い出すときに面倒くさそうだなみたいな。

【望月】(笑)。もう家は決まったんですか?

【山本】もうすぐ決まりますが、人が住める感じじゃないです。

【望月】それまではどちらで?

【山本】ビジネスホテルで暮らしていました。荷物はトランクルーム的なところに預けて、たまに自分の服を取りに行ったりしながら。でも、お金も限られているので大体いつも似たような格好しかしていないですね。下着だけ着替えたり(笑)。

魂のプレゼン「消費税いらない」

【望月】太郎さんは総理大臣になりたいとおっしゃっていました。

【山本】それについては、自分が総理になりたいとか、憧れがあるというわけじゃなく「総理にならなきゃ何もできない」という話なんです。

20年以上もデフレが続いて、生活も労働環境もぶっ壊されて、もう本当にぎりぎりで生きている方々がこの国に非常に多くいらっしゃるわけですよね。この状態に対して「じゃあ政治は何をやっていくんだ」ということを考えたとき、もちろん立憲主義に基づいてということも重要なんですけれども、そのメッセージではごく一部の人にしか言葉が届かない。まず、「あなたの生活を前より楽にしたい」ということを掲げて戦っていく以外ないだろうと。そう考えたとき、毎日払っている消費税を変えるしかないと思ったんですよ。

消費税を廃止にすることによって、中小零細企業は息を吹き返します。税金の滞納は消費税が6割を占めています。8%が10%になるというだけでも、首をくくらなきゃいけない人がいる。日本がこれだけ経済的に後退したのは経済政策の間違いの連続じゃないかなと思うんですよ。

「こんなに消費を冷え込ませて人々の生活を壊すような消費税はやめる、もしくは減税する。加えて、ちゃんと国が財政出動して、みんなの生活を引き上げます」というリーダーがいるんだったら、僕は捨て石になってでも応援するつもりです。ただ、それがなかなか難しそうなので、私が総理になる以外にないじゃないですかというだけの話なんですよね。

【望月】私が以前、北海道へ講演に行かせていただいたとき、お話を伺った現地の中小企業の経営者の方が「太郎さんは多くの人たちが感じている切実な危機感を代弁してくれている」とおっしゃっていました。初めは原発問題から入られたと思いますが、そこから飛び込みの演説などをいろいろな場所でやるようになって、現場の声を血肉化していったからこそ、今の太郎さんがあるんだと思うと、本当に強いなと感じます。