会員の入れ替えもある「じゃがり校」

あつまれ!とびだせ!じゃがり校」(以下、「じゃがり校」)は、菓子メーカー・カルビーの人気ブランド「じゃがりこ」のブランドコミュニティ・サイトである。開設は2007年で、現在も運営を継続している。

特徴的なのは「入会にハードルを設けていること」と「会員の入れ替え制度があること」である。会員数の規模を競うブランドコミュニティ・サイトとは一線を画した運営が続けられてきた。

「じゃがり校」は、学校の世界観を取り入れている。コミュニティの会員となる「新入生」の募集は年1回であり、「入学試験」によって選抜された人だけが「学生」になれる。この「学生」たちは3年間で「卒業」し、入れ替わっていく。必然的にコミュニティの規模は大きくなり過ぎず、企業と会員、また会員同士での密なコミュニケーションが可能なサイトとなっている。

会員数は限られるが「じゃがり校」は、マーケティング上の貢献をしっかりと果たし続けている。「じゃがり校」では、カルビーの担当者が会員と一緒に商品開発に取り組む。入学した「学生」たちは、じゃがりこの新商品の開発に「授業」の一環として参加する。

結果はどうか。じゃがりこでは2014年発売の「アスパラベーコン味」、2015年発売の「モッツァレラチーズトマト味」、2018年発売の「はちみつバター味」など、「じゃがり校」から生まれた新商品が、その年の代表的なヒット商品となることが少なくない。

今年6月24日に発売された期間限定商品の「じゃがりこ チーズタッカルビ味」も、「じゃがり校」発の新商品だ。

「チーズタッカルビ味」が商品化されるまで

その開発のプロセスを紹介しよう。新商品の味については、より多くの案が集まるよう、18年の春に、広く一般向けのランディング・ページでアイデアを募った。集まった案を、カルビー社内で実現可能性などを踏まえて検討し、10案に絞ったうえで、再びランディング・ページで投票を行った。

画像=カルビー・じゃがり校Web
画像=カルビー・じゃがり校Web
期間限定商品の「じゃがりこ チーズタッカルビ味」も、「じゃがり校」発の新商品

これを引き継ぎ「じゃがり校」では、選ばれた「チーズタッカルビ味」の商品化のための授業が次々に行われた。パッケージング、キャッチコピー、キャラクター、そして販促グッズの開発など、製品やプロモーションを開発する各ステップにおいて、学生からの原案の募集や投票が行われ、デザイナーによる改訂などを経て、「チーズタッカルビ味」の商品化が進んでいった。

「チーズタッカルビ味」のキャラクターであるタップダンサーの「カルビスタ・チズロー」という風変わりなキャラクターも、「じゃがり校」の授業から誕生した。中身の味つけについても、学生をカルビー本社に招待し「リアル試食会」を行ったり、学生の自宅に試食品を送ってWebアンケートを実施したりしたうえで、回答結果を基に味のブラッシュアップが行われた。