「分散型ものづくり」の実現
今、同社が取り組んでいるのは、HILLTOP Systemを搭載した新しいプラットフォームづくり。AIを活用し、世界中の工場にプログラムを配信する「分散型ものづくり」の実現です。
「僕らがプログラムをアウトソースすることで、あらゆる工場が従来稼働していなかった休日や夜間にものづくりができるようになる。米国がドイツから受注した製品のプログラムをその夜ドイツに送り、夜中に生産して翌朝納品、といったことも可能になります」
熟練職人の技で操業していた初代、システム化・オンライン化を進めた二代目の最初の「第二創業」時代、そしてAIで世界を繋げる三代目の第二創業、いや「第三創業」の時代、同社の快進撃は続きそうです。
▼第二創業成功のポイント:若い世代がリーダーシップをとれる環境をつくる
●本社所在地:京都府宇治市大久保町
●資本金:3600万円
●売上高:17億3200万円(日本)、4億3000万円(米国)(2017年度)
●従業員数:126名(日本)、20名(米国)
●経営者:山本正範社長、山本昌作副社長、山本昌治専務
●沿革:1961年創業。80年、山本精工として株式会社化。自動車メーカーの孫請け企業から多品種小ロットのアルミ試作品企業に転換。2014年にはアメリカ現地法人が発足した。
早稲田大学ビジネススクール准教授
三菱総合研究所を経て、米ピッツバーグ大学経営大学院でPh.D.取得。2008年よりニューヨーク州立大学バッファロー校ビジネススクールの助教授を務め、13年より現職。近著に『ビジネススクールでは学べない世界最先端の経営学』。