言葉にしなくても態度や顔で思いは伝わる

そうすることで、選手に届く応援ができると思っています。「きっとこういう気持ちだからちょっと静かに応援しよう」「少し弱気な顔しているからここは気合を入れよう」、そういうことがわかってくるのです。

それは、応援というシーンだけの話ではないと思っています。私は小学校の先生や幼稚園スタッフといった仕事もしてきましたが、不思議なことに、私が元気がないときは子どもは真っ先に気づくのです。

職場でも一緒でしょう。なかなか営業成績が上がらない、ミスが続いている、職場には様々な悩みを抱えている人がいるでしょう。そうした人たちのイライラは場の雰囲気を悪くします。そんなとき、雰囲気を明るくしたいからと安易な言葉をかけるべきではありません。大切なのは普段から接し、その人が何に悩んでいるのかを自分事のように共有できるかです。そうすると必然的にその人にかけるべき言葉もわかってきます。

また、言葉にしなくても態度や顔で自分の思いは相手に伝わるものです。最近は研究もされるようになりましたが「ノンバーバル・コミュニケーション」と呼ばれるものです。

あと私は職業柄か、常に笑顔で過ごしています。人によってはヘラヘラしているようにも見えるかもしれません。しかし、悩んでいる人からは不思議と「笑顔を見ていたら何に悩んでいたか忘れちゃったよ」と言われます。私はどんなときでもテンションマックスの笑顔を意識しています。この笑顔は伝染するものだと私は信じています。

良い言い方:まずはとにかく空気を読んでみる
ダメな言い方:全力で「頑張れ!」と気合を入れる

藤田真実(ふじた・まみ)
プロチアリーダー
1982年、大阪府生まれ。早稲田大学卒。早稲田大学応援部チアリーダーズなどを経て、プロ野球オリックス・バファローズ、Bリーグ滋賀レイクスターズ、XリーグWESTエレコム神戸ファイニーズなどでチアとして活躍。NFLのチアになることを目指している。
(構成=プレジデント編集部 撮影=横溝浩孝)
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