1980年代以降に生まれたミレニアル世代。いまの上司世代にとって彼らの価値観はつかみづらい。マネジメントで苦労することも多いようだ。マネジメントコンサルタントの濱田秀彦さんは「ミレニアル世代の部下に嫌われる上司は5つのパターンに分けられます」という。どんなパターンがあるのか――。

世代間の感覚にズレ

ミレニアル世代と呼ばれる20代前半~30代後半の人々。企業内のポジションとしては、一般社員から主任・係長クラスまでが中心です。そのミレニアル世代を部下に持つ上司層は主に40代~50代、役職的には部課長クラスが多いでしょう。

上司層からすると、ミレニアル世代の部下達はよくわからない存在です。欲がなく、管理職になりたがらない。自分達とは感覚が違うように見えます。

いま、部下の多くはこのミレニアル世代。彼らに背を向けられると仕事は進みません。この記事では、ミレニアル世代に嫌われる上司の共通点を挙げ、どうすればよいかを考えます。

私はセミナー講師として、ミレニアル世代をはじめ、これまで2万人以上の部下層のビジネスパーソンと接してきました。そんな経験から言えるのは「ミレニアル世代の部下層に嫌われる上司は5パターン」ということ。以下、見ていきましょう。

“仕事の意義と指名の理由”を伝えているか

1.説明省略押し切り系

ミレニアル世代は、縦の関係よりもフラットな関係を好みます。そんな彼らが嫌うのは上司が高圧的に命令してくること。

※写真はイメージです(写真=iStock.com/fizkes)

「いいからやれ」「なんとかしろ」「言われたとおりにやってくれればいい」

これらのセリフは一発退場ものです。さすがに、いまどきこんなセリフを言う上司は少数派でしょうが、説明もそこそこに「とにかく急いでやって」とポジションパワーに頼ってやらせようとすれば、たとえ表現がマイルドでも彼らは背を向けていきます。

指示を出す際は、「この仕事にはこういう狙いがあって、君に頼むのはこういう理由があるから」と仕事の意義と指名の理由を告げ、「ここだけはこうしてほしいが後は君の判断に任せる」というように任せる範囲を明確に告げましょう。さらに、「私にできることがあれば言ってほしい」というように、どのような支援が必要か尋ねると効果的です。