●上司→●部下
×:この案件の課題、まとめておいて
○:この案件の課題まとめておいてもらえると、助かるんだよね
誰かから必要とされているとか、役に立っているという感覚があると、人は動く。「助かる」などのありがたがる表現は、シンプルゆえに強い。
●上司→●部下
×:先方がうるさい人なんだけど、次の担当引き受けてもらえない?
○:先方が君を気に入ってるようなので、次の担当引き受けてもらえない?
×は面倒事を押しつけている感が強い。そこで頼みたい内容から肯定的な要素を抽出し、別の言葉で表現してみる。ものは言いようだ。
●同僚→●同僚
×:この間、俺が残業したんだからおまえが今度やれよ
○:先週残業して、ちょっと遅くなりづらいんだけれど……
「今回は遅くなりづらい」という理由を述べること。同僚に命令するのは角が立つので、困ったから助けを乞うスタンスで。いずれ借りは返すという気持ちが出ればなおよい。
●部下→●上司
×:企画書の書き方、教えてください
○:企画書の書き方、教えてください。聞けるの、先輩しかいないんですよ
上司は部下、先輩は後輩から慕われたら嬉しいもの。さらにほかに代わる存在がいないことを強調されたら、無下には扱えない。
●夫→●妻
×:今日子どもを保育園に送ってもらえないか?
○:時間使わせて申し訳ないんだけど、今日、子どもを保育園に送ってくれない?
「申し訳ないんだけど」という前置きを入れることで、頼みづらいことでも少し言いやすくなる。家庭内では省略しがちなので注意。
●夫→●妻
×:面白いかわからないんだけど、家族旅行あそこに行こうよ
○:相当面白いって話聞いたんだ。家族旅行あそこにしない?
誘う際、下手に出すぎると卑屈に聞こえるので、なるべく前向きな表現で。「もはや決定事項」の独善的なニュアンスを出さないように。