そうはいっても自分は管理職、部内の空気を悪くし業績を下げるような告げ口社員に対処しないわけにはいかない、というときにはどうするか。

正直なところ、告げ口はその人の性分なので直すのは困難です。大切なのは、部内に人の話から影響を受けやすい社員や、派遣社員などの立場が弱い人がいる場合のケアです。席が隣なら離すといった接触機会を絶ち、告げ口社員に対しては「あなたの話で○○さんは気持ちが動転して仕事が手につかないようなんだけど、なぜそんな話をしたか言ってくれないか」と話を聞きましょう。

ともあれ、告げ口社員に対してあなたがそれほど悩む必要はありません。多くの平社員は社内のゴシップを好みますから、その話で盛り上がることはあるでしょうが、話の内容は業績に関係のないことがほとんどです。

どんな企業でも、管理職や上層部になるほど会社の機密情報に触れる機会が増えますが、その情報が機密であるほど、部下に漏らすことはありえません。「会社が買収されるかもしれない」と上層部間では話し合われていても、それが社員に伝わるのは、買収当日ということだってある。そう考えると、告げ口社員の話は、会社にとってどうでもいい情報といえるのです。

▼対処法
ほとんどが、どうでもいい話。関心を示さないこと
高城幸司
リクルートでトップ営業マンとなり、「アントレ」編集長を経て独立。人事コンサルティング会社・セレブレインを設立・代表に。『社内政治の教科書』ほか著書多数。
 
(構成=干川美奈子 写真=干川美奈子、PIXTA)
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