ビジネスマンに特に便利なのが地図系の機能だ。「グーグルマップ」が内蔵されているため、現在地を測位して、目的地までの経路検索が可能となっている。ケータイと違って無料で使え、大きな画面で見やすいのが特徴だ。

表を拡大
iPhoneの弱点は「バッテリー寿命」と「操作性」にあり

iPhoneには、あとから機能を追加できる「App Store」というサービスがある。GPSと連携するアプリも多く、ヤフーが提供する乗り換え案内ソフトや、現在の周辺にあるレストランやガソリンスタンドを見つけ出す「Around Me」といったソフトが充実している。

App Storeで提供されているソフトはゲームなどが多いが、ビジネス系の優れたソフトも揃っている。例えば辞書ソフト。「ジーニアス英和・和英辞典」(4800円)や、「大辞林」(2500円)など本格的な辞書が充実している。値段はそれなりに張るが、電子辞書を別途購入するのに比べればコストパフォーマンスは高いはずだ。調べた言葉は音声で発音してくれるなどの機能も揃っている。

また、ボイスレコーダーソフトをインストールすれば、iPhoneをICレコーダー代わりに利用することができる。実際に試してみたが、会議や講演会などの音声を簡単に録音でき、音質も良好だ。

これまでは電子辞書やICレコーダーなど、デジタル機器を別々に所有する必要があったが、iPhoneが一台あればすべてまとめることができてしまう。

ウィンドウズモバイルや、すでにアメリカで発売され、2009年に日本へ上陸予定の「グーグルケータイ」に比べると、ソフトの数は圧倒的にiPhoneが上回っている状況だ。

ただし、現在、App Storeには1万本以上のソフトが供給されているため、自分の欲しいと思えるソフトを探すのに苦労するという欠点もある。また、長文入力に難があるのも弱点の一つだ。タッチパネルでの操作となっているため、文字の入力はやりにくい。メールや文書作成をメーンに考えているならば、NTTドコモから発売される「ブラックベリーBold」が選択肢になるかもしれない。

(増田安寿=撮影)