都会の成功者が地方行政を担うのも一法
ポケモンGOでも地方行政の対応が真っ二つに分かれた。締め出すところがある一方で、チャンスと捉えて、「レアなポケモンが出るから旅行してください」と働きかけるところもあった。地方行政に首長の意識差が色濃く出るようになり、各地を訪れると、今後、地方格差が大きくなることを強く感じる。
つまり地方間競争は既に始まっており、それにすら気付いていないところと、地方間競争を意識して着々と手を打っている自治体では、10年後、大きな差が出るだろう。これまでは都市か地方かという議論をしてきたけれども、同じ都市、同じ地方の中にも温度差があり、地方創生への取り組みや社会の変化をとらえて少しでも良くなる、もしくは下げ止めていくところと、下げを加速するところに分かれるのは明らかだ。
どんな首長を選ぶかも重要だが、このところの地方選をみるにつけ、魅力ある人が出馬すれば意外と勝てるということが明らかになっており、地域の方々の危機意識も感じられる。東京に暮らす人でも、我こそはと思う人は、地方での出馬を考えてみてもいいかもしれない。地方で事業を起こすという道もあるけれども、行政側に立って活躍するのも、地方創生へのチャレンジである。
東京でベンチャーを興し、キャッシュインした人たちが、地方に戻り、首長として活躍する、というパターンは増えてくるのではないと期待している。千葉市長の熊谷さんもビジネスサイドから出てきた方である。
そういう道があること、そこで自身の能力を発揮させるという発想をするためにも、まずはヤンキーの虎や、地方行政で活躍する人の存在を知らせる、ということも必要だろう。