利用する前に一番心配だったのが、鍵の受け渡し。ホテルや旅館ならば、フロントでチェックインしてもらえばいい。一方、エアビーアンドビーは、物件の近くにオーナーが住んでいない場合も多い。

一体、どうするのだろうと思っていたら、非常に巧いやり方が考えられていた。郵便受けの中に鍵があり、郵便受けに南京錠がつけられている。契約が成立すると、南京錠の番号が送られてきて、それに合わせて郵便受けを開け、中にある鍵を取り出す仕組みになっていた。

暗証番号方式や、近くの商店などに鍵を委託するなど、さまざまな方式があるのだろうが、エアビーアンドビーという「非典型的」なサービスにおける「ソリューション」とはこのようなものかと、教えられた。

借りたのは一軒家だったが、中に入ると、ゴミの捨て方や食器の洗い方などの注意書きが、日本語、英語、そして中国語の3通りで書いてあった。エアビーアンドビーというサービスが、外国発の、いわば、経済のグローバル化に伴って入ってきた「黒船」のようなものであることを、改めて思い知らされたのである。

エアビーアンドビーなどの新しいビジネスは、法的な課題や、従来のサービスとの競合など、問題点もある。

そんな中、一ユーザーとして使う限りにおいては、非典型的なプロセスがちょうどいい「脳トレ」になったように感じる。機会があったら、また使ってみたい。

(写真=読売新聞/AFLO)
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