家族は協力者か?

ところが、家族を養わなければいけないから、夢は封印した、というセリフもよく聞く。これはよくないと阪南大学国際コミュニケーション学部教授・博士(臨床教育学)寿山泰二教授は指摘する。

「夢に向かって進まない言い訳をしたり、責任を転嫁したりするのは簡単。できない理由はいくらでも考えられます。やはり、自分は本当はどうしたいのかを考え、それを家族にも相談することが大切です。奥さんとか、子どもたちとか、本当に自分を応援してくれるのか。うまくいけば、自分だけの夢じゃなくて、夫婦の夢、家族の夢になる可能性もあります」

将来こうしたいから、そのためには今、こういう準備が必要だ。だからこうしようと思っている。と真剣に伝える。そのとき「そうしたら、ちょっと切り詰めないとだめね」と協力してくれるどうか。夢をかなえるためには、家族を含め、協力者をいかに多くつくれるかが達成を左右するカギになると寿山教授は言う。

「できればライフイベント表も1年ごとに見直し、現実の自分の能力と環境を客観的に見据え、戦略を練ることをお勧めします」

阪南大学国際コミュニケーション学部教授・博士(臨床教育学)
寿山泰二
(すやま・やすじ)
関西学院大学商学部卒業。民間企業、公認会計事務所を経て、税理士として独立。その後、京都創成大学教授を経て現在。税理士免許と臨床心理士資格を持つ日本唯一のキャリアコンサルタント。
(構成=遠藤 成、大塚常好)
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