しっかり休む代わりに「毎日0.01歩前進」
もうひとつ、私が部下にお願いしていることがあります。
それは「今日一日、0.01歩でもいいから、進歩したかどうかを反省してから帰ってください」ということです。一生懸命働くことは大切ですが、それとともに進歩しなければなりません。ほんの少しずつでも進歩しているかどうかを確認することはとても大切なことなのです。
0.01歩でも、10日続ければ0.1歩。100日続ければ1歩です。1年間で3歩以上前進できることになる。しかも厳密に言えば、日々0.01歩ずつ自分は成長しているので、その進歩速度は「複利」で増していくことになります。0.01歩といえど、侮ることはできないのです。
いずれにしても、仕事も一生懸命、休みも十分にエンジョイすることが、人生をメリハリをもって過ごす意味でもとても大切です。ダラダラでなく、メリハリ。それは、多くの有能な経営者や管理職が実践していることでもあるのです。
1957年生まれ。京都大学法学部卒業後、東京銀行入行。86年米ダートマス大学経営大学院でMBA取得。帰国後、経営戦略業務などに携わったのち、岡本アソシエイツ取締役就任。96年小宮コンサルタンツ設立。企業経営の助言の他、講演や執筆も。最新著は『松下幸之助 パワーワード ―強いリーダーをつくる114の金言』(主婦の友社)、『小宮一慶の1分で読む!「日経新聞」最大活用術 2015年版』(日本経済新聞出版社)、『No1コンサルタントが教える 20代の後悔しない働き方』(青春出版社)、『一流に変わる仕事力』(中経出版)など。