ほかにもこんなにある! 仏教用語リスト
●政治では
◇未曾有【みぞう】
『新仏教語散歩』によると、素晴らしいことを形容する言葉で、あしきことには用いなかったという。
◇知事【ちじ】
仏教では諸僧の雑事や寺院の庶務を取り扱う僧の役名であった。戒律を保ち、公正な心の聖者が任命された。
●経済では
◇長者【ちょうじゃ】
家長を意味し、バラモン教の祭祀で席に座る最長老を指した。資産家でないと務まらなかったという。
◇投機【とうき】
禅の用語で、師弟の心が一致し投合する意。師弟の心のはたらきの一瞬をとらえるのと、経済変動を予想するのと、両者には共通点がある。
●食べ物では
◇接待【せったい】
本来は布施の一方法で、各地を行脚する修行僧に門前で湯茶を供養することを意味した。そこから飲食物を施してもてなすことに。
◇善哉【ぜんざい】
古代インドで賛意を表した言葉。食べ物の名前になったきっかけは、一休禅師がぜんざいを賞味して「善き哉」と言ったからとの説あり。
●動作では
◇挨拶【あいさつ】
師匠が門下の僧へ、または修行僧同士が言葉や動作で悟りの浅深を試したという、禅家の「一挨一拶(いちあいいちさつ)」から。
◇会釈【えしゃく】
仏典の一見矛盾していると思われる教えを照合し、その根本にある、真実の意味を明らかにすること。
◇くしゃみ
インドでは、くしゃみをすると「クサンメ」(長寿の意)と唱える風習があった。「休息万命」と音写され、「くしゃみ」へと転訛したという。