東京カンテイ・中山登志朗氏は言う。
「都心ではそれ以外にも、浜松町の貿易センタービルの建て替えが決まったところです。モノレールをJRが買収し、いずれは東京駅と羽田をつなぐモノレールが実現するかもしれません。また、新東京駅を地下につくって成田、羽田をつなぐ計画もあります。今後は郊外に向けて延びるというより、都心内部で集積性を高める方向での利便性向上が図られていくはずです」
再開発エリアで上位に名を連ねるのが、湾岸でタワーマンションの急増が目立つ東京都江東区と、大規模な再開発で人気が高まった武蔵小杉を擁する神奈川県川崎市中原区だ。
では今後、これらの町に続き、値上がりが期待できそうなのはどこか。最もホットな地域として挙げられるのは、13年3月16日に相互乗り入れを開始した東急東横線と東京メトロ副都心線につながるエリアである。具体的には東武東上線、西武池袋線沿線。もちろん、東急東横線沿線の目黒区や、副都心線沿線の新宿区でも価値の向上は見込めるが、この2区はすでに上位に入っており、そもそもの価格が高い。今後、上昇の余地があるといえば、東武東上線、西武池袋線が妥当だろう。
東急東横線がさらに延伸
具体的な自治体としては、西武池袋線が通る東京都豊島区、練馬区、西東京市、東久留米市、清瀬市、東村山市から埼玉県所沢市、入間市、飯能市など。都心通勤を考えると所沢市あたりまでだろうか。
豊島区は新築マンションの分譲価格がすでに坪単価200万円以上になっているが、今後も池袋駅周辺で区役所移転、その周辺でのタワーマンション建設や、道路、公園などの整備計画が目白押しとなっており、今後も価値は上昇しそうだ。
西武池袋線沿線では石神井公園、大泉学園、ひばりヶ丘その他、沿線の駅周辺の再開発、建て替えなどが行われており、価値が上昇する可能性もある。