自分のダメな部分を認めることができると、自分を変化させることができる。1番怖いのは自覚がないことなのである。
このように半ば強引に「実は自分も」と認めていくと、職場に出没する嫌われ者たちにも寛容になっていくだろう。すると、「せめてここだけは直そうか。そのほうが職場のみんなも助かるだろう」という気持ちの余裕が生まれる。
自分の「欠点」を認めて、ある程度は許すこと。それが変化して成長するための出発点なのだ。
STEP2●気の置けない同性の友達に改善点を聞く
人はなかなか自分を客観的に見られないものだ。「職場の人たちから嫌われている気がするけれど、理由がわからない」という自覚があるならば、学生時代の同性の友達もしくは兄弟・姉妹に相談してみるのも一手かもしれない。異性に聞いて厳しい指摘をされると、たいていの人は大きく落ち込むのでお勧めできない。
大人になると、陰口はたたいても面と向かって他人のマイナスポイントを指摘することは少なくなる。そのリスクの高さを多くの人が経験的に知っているからだろう。
しかし、気の置けない友人にこちらから真摯にお願いすれば、言葉を選びながらも率直な意見を言ってくれるはずだ。すべて納得のいく意見とは限らないだろう。しかしどんな意見に対しても、絶対に立腹してはいけない。あえて言ってくれたことに感謝し、1カ所でも変えられる点が見つかったら幸運だと思うべきだ。
自分が友人から同じ依頼をされたときは、「おまえは不潔だから嫌われるんだ。もっと清潔感を出せよ」などと抽象的かつ否定的なアドバイスをしてはいけない。それでは、イライラさせたり落ち込ませたりするだけで、何の改善の行動にもつながらない。本人もわざと不潔になろうとは思っていないのだから。
「肩に白いものがちょっと落ちることがあるよね。それをときどきサッとはらうだけで、もっと女性にモテるようになるらしいよ」
このように具体的かつ前向きに助言をすれば、不潔な友人も変わっていく可能性が高まる。