トップに立つリーダーが優柔不断で、判断力や決断力に劣っていれば、間違いなく部下たちは混乱してしまうことでしょう。そうなれば組織は破綻し、思うような成果を上げることができなくなります。だからこそ、リーダーはいつも勇猛果敢で毅然としていなくてはいけない——。野村克也さんがいつも心がけていたことでした。しかし、その実態は必ずしもそうではなかった!? ノンフィクションライターの長谷川晶一さんが解説します。
監督、リーダーは常に孤独な存在である
「勇将の下に弱卒なし」という言葉がある。読んで字のごとく、勇猛果敢な大将の下には、臆病者の弱い兵卒はいないという意味である。人の上に立つ者は、常に毅然とした態度で勝負に臨み、どんな相手にも、どんな状況にも決して怯んではならない。
野村克也はこの言葉を好んでいた。指揮官である自分が勇猛果敢であれば、選手たちも自ずとたくましくなってチームは自然と強くなっていく。それはとても難しいことではあるが、決して不可能なことではない。そして、それを可能とするのは、あくまでも指揮官である自分の態度なのだ。野村は、そんな考えを抱いていたのだという。
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(構成=岩川悟 図版=佐藤香奈 写真=川しまゆうこ、産経ビジュアル)

