「情報収集」編の最終回です。今回のテーマは「読書」です。
情報収集のために読書と聞けば、「今さら読書なんて」「ネットで十分」という声が出てきそうですが、読書には、速く、正しく、迷いなく決断するためにはもちろんのこと、もっと大きなメリットがあるのです。
情報収集のために読書と聞けば、「今さら読書なんて」「ネットで十分」という声が出てきそうですが、読書には、速く、正しく、迷いなく決断するためにはもちろんのこと、もっと大きなメリットがあるのです。
「忙しくて本を読めない」と言っていませんか?
外食産業のA社は、毎日3時間以上の残業が常態化しています。経営者から管理職、一般社員まで、みな忙しさにかまけ、本を読む習慣がまったくありません。新しい知識を得る、学ぶという姿勢がなく、世の中の動きにも関心が向けられていない状況です。経営幹部は社員の成長などは二の次で、誰も考えてもいない、ノルマをこなすためにはそれどころではないという殺伐とした環境です。
一方、人材紹介業のB社は7年前に創業され、業績は右肩上がりに伸びています。しかし、大切なお客様である転職希望者への接し方には大きな課題があります。「B社の担当者は心がまったくこもっていない。転職で不安なこちらの気持ちや希望にはあまり気をくばられず、商品扱いされているような気がする」など、SNS上での評価はあまり芳しくありません。経営者はそれを知りつつも、「事業は伸びている。このやり方のどこがおかしいのか。仕事を紹介してもらう立場で何の文句があるのか」と反発しています。その経営者は、常々「文字は苦手だし、本を読むのは時間のムダだ」と口にしています。また、「人から学ぶことはない」という発言さえあります。
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(図版作成=大橋昭一 撮影=的野弘路)

