参議院選挙に向けて、与野党は物価高への対策を打ち出した。原材料費の高騰で値上げが進む中、家計の可処分所得は低迷している。長く叫ばれた「デフレ脱却」に成功したのに、格差が広がるのはなぜなのか。日本の給料制度の問題点を、西田・安田両氏が語り合った――。
物価上昇で起こる「見えにくい増税」の正体
【安田】今年7月に予定される参議院選挙に向けて、各政党の動きが活発になってきていますね。特に大きなテーマとなっているのがインフレ対策で、減税をすべきだという声も多く聞かれるようになっています。
【西田】そうですね。でも、実際のところ、選挙の争点としてどうなんでしょうか。今は各党とも「生活が苦しいから税を軽くすべきだ」という論調が主流で、特に野党は軒並み減税を政策に掲げています。そうなってしまうと、各党同じようなことを言っているので、減税がもはや争点にならなくなっている気もしたり……。
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