休日の人間関係が仕事に役立つ納得の理由
【安田】今回はゴールデンウイークも近いということで、「日本人と休日」をテーマに話してみましょう。
【西田】休み、もっと欲しいでしょ! ここ最近、全然休んでないなぁ……。
【安田】最近、ちょっと考えさせられる本を読んだんですよ。それが越川慎司さんの『世界の一流は「休日」に何をしているのか』という一冊です。
【西田】プロフィールによると、もともとマイクロソフトにいた著者が独立後、自身の経験を活かして800社以上の働き方改革を行ってきたとありますね。
【安田】はい。ビジネスパーソンに向けた内容になっていて、日々の働き方と同じくらい、どのように休むかが重要だという点を強調されているんです。特に印象的だったのは、週末の過ごし方を「チャレンジの日」と「リフレッシュの日」に分けるという考え方です。例えば、土曜日には人と会ったり学びに出かけたりして自分を外に開き、日曜日には静かに読書や休息にあてる、みたいな。いったんそう決めたら、あとは「土曜日はチャレンジ」「日曜日はリフレッシュ」にしておけばいいと思うと、確かに休日の過ごし方がクリアになる気がしました。
【西田】そういえば、この前、テレビでご一緒した女性アナウンサーの方がこう言っていました。「今度の土曜日は夫の会社の人たちとゴルフなんです」と。例えば、こういう過ごし方は「チャレンジデー」と言えるのかどうか。
【安田】ゴルフも、考えようによっては普段と違うジャンルの人たちと付き合うきっかけになりますよね。越川氏も書いている通り、何か新しいアイデアみたいなものって、自分の業界とは全く違う「人脈」の中から生まれやすい。その意味では、いいチャレンジなのかもしれません。
【西田】ゴルフはもはや仕事ですよ。ちなみに、社会学では「弱い紐帯(の強さ)」という言い方をしますね。マーク・グラノヴェッターという社会学者が、普段のコミュニティの外にある弱い関係性の重要性を指摘した概念です。
【安田】弱い紐帯=weak ties。流行りましたね。なぜストロング・タイではなくてウイーク・タイが重要なのか。直感的には、弱いつながりよりも強いつながり、つまりは仲の良い友達や職場の同僚のほうが、「人脈」として役に立ちそうじゃないですか。
【西田】ええ。でも、実はそうではない、というのが含意です。僕ら大学教員なんかは特にそうかもしれませんが、普段のコミュニティの中で付き合っている人って、似た人が多いんですよ。一方で似たような人たちのつくるクラスターから飛び出すと、たどり着いたエッジの部分で今まで接続していなかった別のクラスターとつながり、機会や情報がやってくる、という議論です。
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