埼玉県八潮市で起きた道路陥没事故は、日本に衝撃を与えた。安心・安全が魅力だった日本の各地で相次ぐインフラの老朽化。公共投資を担うはずの政府は、なぜ歯止めをかけられないのか。政府が語らない不都合な現実を、西田・安田両氏が語る――。
50年前に整備されたインフラが一斉に老朽化
【西田】1月末に埼玉県の八潮市で道路が突然陥没し、トラックが転落するという不幸な事故がありました。日本では高度成長期に多くのインフラが整備されたため、道路や橋梁、上下水道などのインフラが一気に「耐用年数」を迎える時期に差し掛かっています。八潮市の事故はその厳しい現実を、目の当たりにさせられるものでした。
【安田】映像を見る限り、現場では前触れもなくいきなりドカンと道路に穴が開き、トラックが避けられずに落ちていきました。こうした事故は事前の点検や補修で未然に防ぐのが理想ですが、老朽化した下水道管の管理などをしっかりしていないと、あのようなことが唐突に起こるのかと驚きました。
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