異質な人々を「混ぜこぜ」に

――楠本さんは、JR東日本の地産品ショップ「のもの」のアドバイザリー・コミッティメンバーを務めるなど、各地の地域活性化事業に携わっています。地方の衰退が懸念されていますが、元気を取り戻すには何が必要ですか?
カフェ・カンパニー社長 
楠本修二郎氏

【楠本】たしかに地方の街は「シャッター通り」化が進み、大手のチェーン店が目立ちます。そのため人と人とのつながりがある、商店街のような昔ながらのコミュニティは廃れてしまいました。

僕たちは渋谷の「キャットストリート」の再開発や、各地のカフェやレストランの運営を通じて、暮らし方や世代の異なる多様な人たちを「混ぜこぜ」にして、その地域ならではのコミュニティの場をつくってきました。異なるライフスタイルの人たちが集まると、温かい交流が生じて街は活気づきます。

そのなかで確信したのが、「コミュニティ化で日本の地域は元気になる」ということです。いったん廃れてしまったコミュニティを同じ形で再生するのは難しいかもしれませんが、その代わり、地元の古き良きものを活かしつつ、新たな視点で編集・変換するという考え方です。たとえば地方の農地であれば「貸し農園」プロジェクトを立ち上げ、農産物の生産者と都市生活者とを混ぜこぜにする。

(取材・構成=面澤淳市(プレジデント編集部) 撮影=宇佐美雅浩)
【関連記事】
なぜ「シブヤ大学」に1万人の若者が集まるのか
ヒット連発企業はなぜコミュニティを愛するのか
なぜ、コストコでは米国サイズの雑貨が飛ぶように売れるのか
なぜ、雑誌Martに取り上げられる商品はヒットするのか
仕事空間をシェア「コ・ワーキングスペース」