豊かな老後生活には「働き続ける」が前提

年金制度は5年に1度、見直しが行われます。2025年はその年にあたりますが、今回はどんな改革が行われるのでしょうか。厚生労働省は12月上旬にその具体案を公表しました。私が配信しているYouTubeチャンネル「オタク会計士ch【山田真哉】少しだけお金で得する」の動画でも詳しく解説していますが、プレジデント誌でもお話ししたいと思います。私たちが将来受け取る年金額を大きく左右する内容もありますので、しっかりチェックしておきましょう。

銀行の通帳を見てびっくりした高齢者
写真=iStock.com/kazuma seki
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今回の年金改革では、定年後の働き控えを解消する改革が行われます。現状、60歳以降に年金を受け取りながら働くと、年金が減額されます。これを在職老齢年金と呼んでいます。具体的には給与・賞与と年金を合わせた額が月50万円を超えると、超えた分の2分の1が減額される仕組みになっています。このため、高齢者の中には減額されない範囲で働こうとする人が見られます。今後は減額の基準を50万円から62万円または71万円に引き上げ、働くシニアの受け取れるお金を増やす狙いです。