キレイな姿勢を維持するために意識するべきことは何か。ストレッチトレーナーのきまたりょうさんは、「姿勢の維持に大きく影響する身体の部位が2つある。それぞれをゆるめることで胸が張りやすく、体幹の動きも改善される。まずは両手でできるケアを試してみよう」という――。

※本稿は、きまたりょう『世界一わかりやすい 筋肉のつながり図鑑セルフケア編』(KADOKAWA)の一部を再編集、一部を書きおろししたものです。

患者の背中から腰をチェックする医師
写真=iStock.com/Thx4Stock
※写真はイメージです

姿勢の維持に欠かせない「横隔膜」と「腸腰筋」のケア

体には、多数の筋肉のつながりがありますが、ここでは姿勢の維持にも重要な「横隔膜おうかくまく」と「腸腰筋ちょうようきん」に関する筋肉のつながりと、それをケアする重要性と方法についてご紹介します。ストレッチをする際や、日常の生活の中で、ぜひ意識してみてください。

まず「横隔膜」は、呼吸に関わり、肋骨内で胸腔と腹腔を分けています。上下にさまざまな筋肉とつながっており、横隔膜が固まるとそれらの筋肉の動きに影響を与えます。

また、骨盤底や他の筋肉と共に腹圧を高め、姿勢の維持に重要で腸腰筋などにつながるため、歩行にも大切な役割を果たします。

横隔膜をゆるめるには、まず肋骨の八の字に開いた部分に指をやさしく潜り込ませ、ゆっくりリリースします。

身体を丸めるとお腹の筋肉がゆるみ、指が入りやすくなります。片手を反対の手で押しながら行うと効果的です。

横隔膜がゆるむと呼吸が楽になり、胸を張りやすく、体幹の動きも改善されます。