いかにロイヤルカスタマーを作るか

髙田さんは次に携帯電話の販売代理店を始め、数カ月で驚くほどの契約を得る。通信会社から表彰されて、ハワイにも行った。ところが、髙田さんにとって「めっちゃ簡単」なビジネスは、通信会社側の事情で1年もせずに終息する。

やることがなくなってブラブラしている時、髙田さんから大量に携帯電話を買い取っていた大手企業の幹部が「京都で独立するんやけど、一緒に来てやれへんか」と声をかけてきた。ふたつ返事で京都行きを決めた髙田さんが入社したのは、高級な和服、洋服、毛皮などを販売するアパレル企業。そこには驚異的な売り上げを誇る女性の本部長がいた。顧客に「崇拝されているように見えた」という本部長から、髙田さんは「お客さんを、いかにロイヤルカスタマーにするか」を教わった。