荷物を何日も放置=「盗んでください」

置き配盗難のトラブルに巻き込まれないためには、荷物を受け取る側が、自己防衛を行う必要がある。

①購入した商品によって、置き配と対面受取などを使い分ける

AmazonなどのECプラットフォーマーからの購入ではなく、メーカーなどから直接購入した場合、商品箱に直接伝票が貼付されて直接配送され、荷物の内容が丸見えになるケースがある。

こういったケースでは、出来心による窃盗のリスクが高く、置き配を利用しないほうが良いだろう。

また高額な商品の場合は、置き配ではなく対面受取や宅配ロッカーによる受け取りを行うべきだ。

②置きっぱなしにしない

置き配の荷物を数日間放置している光景を目にしたことがある。当然、放置すればするほど、盗難のリスクは高まる。

本稿のテーマからはずれてしまうのだが、数日放置された置き配荷物を見ると、「もしかして、住民が家の中で急死しているのではないか……?」と筆者は怖い想像をしてしまう。空き巣の標的となる可能性もあり、置き配で配達された荷物は、なるべく早く回収すべきだ。

自宅に宅配ボックスがない場合の選択肢

③防犯カメラの設置

置き配荷物を置く玄関などに、防犯カメラを設置するのも盗難対策になる。

東京都は1月、防犯カメラなどの防犯機器購入費用として、1世帯あたり最大2万円の補助金を支給することを明らかにした。このように、防犯カメラなどの設置に補助金を出す自治体も増えているのでぜひ活用してほしい。

※日本経済新聞「東京都、防犯機器の購入費を補助」(2025年1月16日)

④置き配以外の配達手段を選択する

対面受取、時間指定配達、あるいは宅配ボックスなど、荷物を受け取る手段は、置き配以外にもある。

置き配盗難対策の筆頭である宅配ボックスは、個人宅・個人向け集合住宅だけでなく、事業所用にも拡大している
「宅配ロッカー BIZBO(ビズホ)」(河村電器産業)、スマート物流EXPOにて筆者撮影
置き配盗難対策の筆頭である宅配ボックスは、個人宅・個人向け集合住宅だけでなく、事業所用にも拡大している

一軒家、あるいは集合住宅で、宅配ボックスがない場合には、以下の方法も検討してほしい。

・コンビニエンスストアでの受け取り
・宅配事業者の営業所での受け取り
・街なかに設置されているオープン型宅配ロッカーでの受け取り

ヤマト運輸のグループ会社が運営するオープン型宅配ロッカー「PUDO」
撮影=プレジデントオンライン編集部
ヤマト運輸のグループ会社が運営するオープン型宅配ロッカー「PUDO」

あるいは、盗難防止用のワイヤーや鍵がついており自分で玄関前などに取り付ける簡易型宅配ボックスを利用する方法も検討してほしい。

簡易型宅配ボックスのひとつ、「OKIPPA」は袋状で使用しないときはエコバッグのように小さく折りたたむことができる
筆者提供
簡易型宅配ボックスのひとつ、「OKIPPA」は袋状で使用しないときはエコバッグのように小さく折りたたむことができる