メンタル不調の社員が出やすい職場と不正が起きやすい現場には、共通点がある。それは「矛盾した命令」の常態化だ。新刊『残念なリーダーにならないためのマネジメント50の心理法則』(日本実業出版社)より、その危険性を紹介する――。
指を突き出すビジネスマン
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部下の本音を引き出せない上司のクセ

メンバーとのコミュニケーションに悩むリーダーは少なくありません。「メンバーの本音がわからない」「あたりさわりのない返答ばかりで、本心がわからない」などの相談をよく受けます。

そもそも信頼関係が築けていないとしたら、原因はいくつかありますが、その中でも、お互いの関係が悪くはないのにメンバーが本音を語らない場合には、面談のやり方に問題があることが多いです。

なぜ、メンバーは本音で語らないのでしょうか。もしかすると、メンバーは語りたかったのかもしれません。でも、語れなかったのです。

リーダーに必要なスキルの1つに「傾聴のスキル」があります。傾聴は、コミュニケーションの基本であり、相手との関係を築くために必要なものです。

傾聴のスキルの中でもとくに重要なことにもかかわらず、あまり知られていないのが「話を聞きながら評価をしない」ということです。

リーダーがメンバーから「報告・連絡・相談」を受ける場合には、判断をしたり、評価をすることが仕事ですから、無意識にそのクセが出てしまいます。しかし、その人が思っていること、考えていることを聞く際には、「報連相」とは聞き方がまったく異なるのです。