いまの30~40代の人生と価値観
現在、社会の働き手から昭和世代が徐々に退場を始めています。企業のなかでバリバリと前線で働く30歳から40代の多くが、ミレニアル世代と呼ばれる1981年から1995年生まれの人たちです。人口は約2000万人。彼らの父母が購入した大都市郊外の家で育ち、都心部の学校を卒業、就職した世代です。
基本的に大都市から出た記憶はなく、育った環境もほぼ同じ。夫婦共働きは当たり前で都心居住志向。なるべく良い学校に入り、良いと世間で言われている会社に就職。新築、中古のこだわりはあまりないものの、家は買うものと考えていて、彼らの親世代からは考えられないほど高額になったマンションでも夫婦でペアローンを組んででも買う。
自分たちが育った郊外に住むことは眼中になく、都心部のできれば将来値上がりしそうなマンションを選択。会社までの通勤時間という無駄をなるべく省きたいと考えます。
特に出世したい意欲もないけれど、人生無事、恙なく生きていきたい。思想も、どちらかと言えば親世代よりも保守的。今の暮らしが満足であればよく、海外に積極的に出かけようとも思いません。
親世代との共通点は「持ち家志向」
仕事よりも家庭を重視する傾向にあり、男女平等は当たり前、会社の飲み会よりも家に帰って家族で過ごすことを優先する世代でもあります。
会社ではコンプライアンス重視、ハラスメントはもってのほか。体育会系イケイケのオヤジ上司には、表面上はへつらっていても内心ではバカにしています。基本的には会社に忠実ですが、無理に売上、利益を上げようとも思っておらず、嫌ならあっけなく辞めて別の会社に転職することも辞さない。
恋愛にも積極的ではなく、おひとりさまはごく普通の存在。むしろ恋愛にかかわることで起こるゴタゴタや傷つけあいは避けたいと考えています。
家族や仕事に対する価値観は、彼らの親世代にあたる昭和世代とはだいぶ異なりますが、共通するのは家を持つ、という持ち家志向でしょうか。