沖縄県の「長寿」イメージの驚くべき事実

2017年の総務省統計局によるデータによれば、長野県の高齢者有業率は男性が41.6%で全国第1位、女性も21.6%で第1位です。少なくとも有業率が4割を超えている男性においては、就業率の高さが平均寿命の高さに影響していると考えられます。

働くシニアのイラスト
イラスト=まつむらあきひろ

また、沖縄県のデータからも同じような推測が成り立ちます。沖縄県は長寿県というイメージがありますが、長寿なのは女性だけで、男性の平均寿命は全国平均を下回っています。

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厚生労働省の最新の調査(2020年)では、男性は全都道府県中43位の80.73歳、女性は全都道府県中16位の87.88歳でした。

なぜ同じ土地に住む男女でこれほどまでに寿命の差が生まれているのか。ここにも高齢者有業率が関係していると考えられます。沖縄県における男性の高齢者有業率は、全国で最下位なのです。

女性に関しては、専業主婦のほうが若い頃から高齢になるまで家事を一手に担っているという場合もあるために、就業率が男性ほどには影響を及ぼさないのかもしれません。

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