子どもの言葉を遮らない
こちらが話し掛けたときに、子どもが返事をしてくれなかったり、何も言わずに自分の部屋に行ってしまったりして、イライラ・ザワザワした経験はないでしょうか?
子どもが反応してくれずに、無視をしている理由を勝手に自分の中で想像して、怒りや心配を増幅してしまうことがあります。悪いように考えてしまうと、その後のコミュニケーションに支障をきたしてしまいます。
たとえば、子どもが考え事をしていて気づいていなかったという可能性もゼロではありません。ドアをバタンッ! と閉めたように思えたのも、何かのはずみかもしれません。けんかの原因の中で、「誤解」が占める割合は多いような気がします。
こういうすれ違いを防ぐためにも、子どもと話をするときは、
① 背中ごしに話すのではなく、きちんと目を見て話す。
② 子どもが何か言いたそうなときに、その言葉をさえぎらない。
の2点が鉄則です。
子どもが親に望むことは、「きちんと向き合ってほしい」なのです。
過去の失敗を持ち出さない
子育てでは、つい怒りのスイッチがオンになってしまうことがあります。そして、しばらく経ってから怒りを子どものためと正当化したり、自分を責めて落ち込んだりします。
その回数を少しでも減らすためにも、子どもの成長のためにも、過去にさかのぼって注意をしてしまわないようにしなくてはなりません。
「そういえば、この前も忘れ物してたよね?」
「塾に行きたくないの? ピアノも途中でやめたよね。またあきらめちゃうの?」
こういう風に問い詰められると、子どもは何もしゃべれなくなってしまいます。会話はキャッチボールが原則のはずですが、いつの間にかドッジボールや野球のビーンボールのようになってしまいます。
私は、講演会で「お子さんの目は、過去ではなく未来に向いている」という話をします。大人は今年と来年の生活に大きな差はありません。ひょっとしたら10年後も今と変わらない生活をしているかも。
しかし、子どもはそうではありません。
「子どもには、語るなら過去ではなく未来を」でいきましょう。