50年前の金曜会では「オイルショックの予言」があった
つまり、結成当初はグループでの共同事業を推進する上で欠かせない会合だったが、現在では単なる「同窓会」化しているということだろう。しかし、1970年代、平時の「三菱金曜会」はつまらない会合だったが、経営を左右するほどの情報を入手することが出来たという証言がある。
1973年9月の「三菱金曜会」定例会の席上において、三菱商事会長・藤野忠次郎が1カ月後のオイルショックを予言。
「グループ内のあるトップは、『今まで何回か金曜会の例会に出席したが、正直言ってつまらない話が多かった。しかしこんどの藤野予言で、やっぱり出ていてよかったと思った』と感激をもらしていた」(『三菱商事を変革した男・藤野忠次郎』)。
だから、やめられないのかもしれないし、そうした恩恵にあずかることがないまま、社長を退任していったメンバーがいるのかもしれない。