スリッパを履いて歩くと姿勢が悪くなる

スリッパを履いていると、前のめりになって、足の甲に力を入れた歩き方になり、かかとがますます歪みます。姿勢のよい歩き方をしようとすると、スリッパだけが足より前に先に進んでしまいます。

裸足ですごしたくないという人は、夏はぞうり型のスリッパがおすすめ。親指と4指が離れていて、指が自由に動かせます。また、冬はブーツ型の、かかとまですっぽり履けるスリッパを愛用しましょう。一般的なスリッパよりも、姿勢よく正しく歩けます。

南雅子『死ぬまであるくにはかかとをトントン鍛えなさい たった10秒!すわってできる自力整体』(SBクリエイティブ)
南雅子『死ぬまであるくにはかかとをトントン鍛えなさい たった10秒!すわってできる自力整体』(SBクリエイティブ)

かかとを整え、一生歩ける足をつくるために、体操だけでなく爪や角質の手入れもいっしょに行ってください。まず、足の爪は切りすぎもよくないですし、伸ばしすぎもよくありません。こまめにチェックして、適切な長さに整えましょう。靴のサイズが合っていないと、巻き爪になるので、購入の際はきちんとフィッティングしてサイズを確認しましょう。

冷え性の人は、かかとがガサガサしています。「なんとかきれいにしたい……」という悩みをよく聞きますが、かかとトントン体操をして(第1回参照)、関節の歪みが解消して、血流がよくなればいずれなおります。血流がよくなると、足裏の新陳代謝が活発になり、角質が厚くならず、健康な皮膚になるからです。

「いますぐなんとかしたい!」という人は、足裏パックをしたり、保湿クリームを塗って、その上から靴下を履いてなじませるなどのケアをしてください。

杖は見た目の格好良さで選んではいけない

杖は、見た目がカッコいい、ステッキのようなものは、姿勢よく歩ける健康な人以外おすすめしません。グリップがT字の握りやすいものを選びましょう。ヒモがついていると、より安全です。

【図表3】杖は見た目の格好良さではなく、握りやすいT字のグリップとヒモがついているものを選んだほうがいい
杖は見た目の格好良さではなく、握りやすいT字のグリップとヒモがついているものを選んだほうがいい[出所=『死ぬまであるくにはかかとをトントン鍛えなさい』(SBクリエイティブ)]

杖の先は底がしっかりしていて地面を垂直に押せる安定感があるものがよいです。底が3点、4点に分かれているものは、坂道や段差があるところには向かないでしょう。長時間歩きたいという人は、スキーのストックのようなウォーキング用の2本杖を使って歩くのもおすすめです。

食べる、おしゃべりする、呼吸する、笑う……。どれも歯が欠かせません。歯の手入れはこまめに、そしてていねいにしてください。歯磨きをしたら、舌で口のなかの歯や歯茎まわりをなぞったり、頬やほうれい線のある部分をクルクルしたり、舌をしっかり口の外に出して、舌先を上下左右に動かしたりしてみてください。

舌の運動は、口まわりの筋トレになり、ほうれい線が薄くなります。