結婚を選ばず、一人で生活する「おひとりさま」が増えている。20年以上にわたり女性限定の仕事塾を続けてきた社員教育コンサルタントの朝倉千恵子さんは「人生を謳歌できている独身女性は、お金にも心にも余裕があるほんの一握りの人だ。自分の人生の責任を自分で取る覚悟を持たなければ、本当に幸せな人生を手にいれることはできない」という――。
電気のついていない部屋でベッドに腰かけ外を見つめている女性
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急激に増えている「おひとりさま」女性

「結婚できないんじゃなくて、しないんです」――。多様性が尊重され、個人の生き方も無限の選択肢がある今、「未婚」を選択する女性が急激に増えています。

国立社会保障・人口問題研究所の統計によると、50歳時の未婚女性の割合は2000年には5.82%でしたが、それから20年後の2020年には17.81%まで跳ね上がっています。

【図表】男女別 未婚率の推移
国立社会保障・人口問題研究所「人口統計資料集(2022)」より編集部作成

未婚率は今後も上昇していくことが見込まれています。今は、死別や離別も含めるとおよそ50歳の時点で、30%の女性が独身です。

「50歳で独身」のイメージは変わってきた

「50歳、独身女性」と聞くと、あなたはどのような印象を抱きますか? 世代によってもかなり感じ方に差があるはずです。20代、30代の方であれば「そんなの普通」と思われるかもしれません。しかし50代、60代の方々の中には“特殊な例”だと感じる人もいるでしょう。

ちなみに、いまから約60年前の1960年の調査では女性の未婚率はわずか1.88%。「一生結婚をしない」女性というのは、100人に1~2人しかいない珍しいケースだったのです。

さらに離婚も珍しくなくなり「一度は結婚したけれど、やはり一人で生きていきたい」と考える女性も大勢います。私も30代のころに離婚をしてそれ以来、一人暮らしをしています。

さまざまな生き方が認められる社会の中で、「おひとりさま」「ソロ◯◯」といった流行語も生まれ、独身でいることにネガティブなイメージはもはやありません。メディアでは優雅に自由に独身ライフを楽しむキラキラした女性が紹介されることもあり、「おひとりさま」に憧れる女性もいるほどです。