芸能人からの擁護があまり聞こえてこない
フワちゃんは、遅刻癖があることや、傲慢な態度を取りがちなことは、メディアで度々報道されてきた。芸能人のメディア報道は時に大袈裟に描かれ、実態と乖離することも多いのだが、フワちゃんに関しては実態と近かった可能性もある。
メディア業界の中でもラジオ業界は特に人間関係が濃密だと言われている。キーパーソンの逆鱗に触れると、容易に切られてしまいかねない。フワちゃんがどうであったのか、内実はよくわからないが、SNSの投稿のみが問題だっただけではなく、リアルな素行も影響している可能性は十分考えられる。
タレントが不祥事を起こして、メディアや広告から降板になると、賛否両論の意見が巻き起こる。しかしながら、今回に関しては、芸能人やメディア関係者からも、視聴者からもフワちゃんを擁護する意見はあまり聞こえてこない。
「芸能人は特別」はもはや通用しない
SNS全盛の時代であるからこそ、現実社会でもうまくやらないと、SNSでの炎上や不適切投稿が問題視されて足をすくわれてしまう――という側面もある。
内実がどうであったかはさておき、ニッポン放送がこのたび放送中止を決定して“けじめを付けた”ことは、妥当な判断ではあったと思う。
「フワちゃんはこういうキャラクターだから」「芸能人は特別だから」「ラジオ番組だから/深夜放送だから大丈夫だろう」といった、“特殊事情”を盾に言い逃れをすることはもはや難しくなっているようだ。
SNSは良くも悪くも、“フラットなメディア”で、その影響は伝統的なメディアにも及んできていることを肝に銘じておく必要がある。