吸音材や遮音シートで軽減できる

前ページの間取りでは、寝室にリビングを見下ろせる窓があります。

テレビの音は吹き抜けの上部にも抜けていくので、テレビのボリュームを上げれば上げるほど2階もうるさくなってしまいます。

リビングの壁や天井に吸音材を使用したり、寝室の壁に遮音シートを入れたりすれば、ある程度は軽減できるでしょう。

吹き抜けに接している寝室の窓を、防音窓にするのもよい方法です。

防音室中央の椅子
写真=iStock.com/traffic_analyzer
吸音材や遮音シートで軽減できる(※写真はイメージです)

「わが家は家族みんながいっせいに就寝するから大丈夫です!」というご家庭もあるでしょう。

暮らしはじめて数年はそのような状況であっても、家族のライフスタイルは年齢とともに変わります。ステキなマイホームであっても、間取りのせいで暮らし方が制限されてしまうのはちょっと残念です。

若いときには気にならなかったことも、年を重ねるごとにストレスになってしまうこともあるので、つねによい睡眠がとれる寝室にすることは大切だと思います。

1階に寝室を置いてはならない

寝室を2階に配置する間取りが多いですが、2階にリビングと水まわりを集約して1階に寝室を設けると、さまざまな要因から寝不足になる可能性があります。

ひとつめの理由は、2階の浴室や洗面所、トイレの真下に寝室があると、水まわりの水音が気になって眠れないからです。

マンションでもそのような悩みを聞くことがありますが、排水音は思いのほか階下に響きます。木造住宅であればなおさらです。

シャワーの音や風呂椅子を引きずる音、トイレや洗面所の扉を開閉する音や壁の中のパイプスペースを通って水が流れる音など、早朝、深夜の水音に悩まされることは多いです。

遅い時間に入浴する家族がいると、せっかく寝ついたところで上から水音が響いてきて起きてしまう人もいます。

また、お風呂上がりに洗濯して乾燥機を使うと、洗濯機や乾燥機の音や振動まで響くことがあるので注意が必要です。

2階に水まわりを集約する場合は、玄関のように人が滞在しない場所の上を選んだほうがよいでしょう。