玄関は家の中で一番寒い場所

また、冬は玄関が家の中で一番寒い場所だからという理由もあります。

つねに暖めておくわけにもいかないので、リビングとの温度差がかなり大きくなり、体への負担も大きくなります。高齢者のいるご家庭では避けたほうがよいでしょう。

スペースの都合でどうしてもトイレが玄関付近になってしまう場合は、トイレのドアが玄関ドアの正面にならないような配置にしましょう。

もしドアが正面で、開けるとトイレがまる見えになってしまう場合は、トイレの壁紙を木目調やレンガ調などにして、便器に目が行かないようにするという「奥の手」もあります。

レンガの壁とトイレ
写真=iStock.com/retouchman
トイレの壁紙を木目調やレンガ調などにする「奥の手」(※写真はイメージです)

「トイレの防音対策」が必要

廊下を省いたタイプの間取りでは、リビングに面してトイレのドアが設置されることが多くなります。

ただ、トイレに入ったときに扉のすぐ向こうに人がいると、ちょっと緊張しませんか? トイレは排せつの場所なので、どうしても音やニオイが気になってしまいますよね。

リビングにトイレのドアが面している場合は、防音性の高い開き戸にすることは必須条件ともいえます。どんなに気心の知れた家族でも、トイレの音を聞かれるのは恥ずかしいもの。長く暮らすマイホームで、ずっと気になってリラックスできないようでは健康にもよくありません。

完全に音を遮断することは難しいとしても、設計の段階で天井やリビング側の壁に防音を施したいと伝えてみましょう。

最近ではトイレ用の擬音装置も進化して、トイレ使用時の音の周波数まで考えられた商品も販売されています。トイレのオプションのなかでは軽視されがちなものですが、リビングに隣接したトイレについては細部までこだわりをもって計画することをおすすめします。