「意見」として求められる3つの要素

意見とは、自分の考えや思いつきに、「根拠」をつけて、相手が納得しやすいかたちにしたものです。

たとえば、会議の席で「何か意見はないか」と言われたときに求められていることと、プライベートで旅行の行き先を決めるために「あなたの意見は?」と聞かれたときに求められていることは違うでしょう。

オフィスで会議をする従業員
写真=iStock.com/suney munintrangkul
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いきなり聞かれたのか、もともと準備するように言われていたのかによっても、答える内容は変わってきます。

共通しているのは、「あなたはどう思うか」というあなたの意見が求められている、ということです。

つまり、どこかにある絶対的な正解を求められているのではなくて、自分の経験や知識、価値観に基づいた意見が求められています。

「意見」として求められるのは、この3つの要素です。

①前提(立ち位置、言葉の定義)
②考え(自分なりの答え)
③考えに至った根拠(理由、ファクト)

「リモートワークを今後推進すべき」意見を伝える方法

たとえば、上司に「リモートワークを今後推進すべきか、君はどう思う?」と聞かれたらどう答えるか、3つの要素をもとに意見を作ってみましょう。

私は、現在週3で在宅勤務をしているチームリーダーとして(立ち位置)、

会社はリモートワークをもっと推進すべきだと考えます(自分の考え)。

ここで言う「リモートワーク」とは、完全在宅のことではなく、必要に応じて在宅と出社をフレキシブルに選べる制度のことを指しています(言葉の定義)。

リモートワークを推進すべき理由は、リモートワークによって、従業員の満足度が上がっているからです(理由)。

チームメンバーへのヒアリングでも、完全出社の人よりも、一部在宅を取り入れている人の方が満足度が高いことがわかっています(ファクト)。

このように、前提、考え、根拠が揃うことで、説得力と納得感のある「意見」になります。