多角的な視点を身につけるにはどうすればいいか。コピーライターのさわらぎ寛子さんは「相手の考えや意見のすべてを理解することはできなくても、いろんな考えの、いろんな立場の人がいることを知るだけで、自分の視点を広げていくことができる。視点を育てるためには、1つの話題について『学校の教科で考える』『人の悩みを考える』『新聞の「欄」にざっと目を通す』『大きめの書店の普段は行かない「棚」の前に行く』などして、様々な観点から見てみるといい」という――。
※本稿は、さわらぎ寛子『言葉にする習慣 思いがまとまる・伝わる「言語化力」の身につけ方』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。
根拠と深みのある意見を作る多面的な視点を身につけるには
意見を言葉にして伝えるには、自分なりの視点を持つことが大切です。
多面的な視点を持つことが、より根拠のある、深みのある意見を作るスタートになります。
では、多面的な視点は、どうすれば身につくのでしょうか?
「多面的」というのはつまり、「Aとも言えるけど、見方を変えると、Bとも言える」というように、同じものごとでも、見る角度によって違うことを知って理解することです。
人は、誰しもが、自分なりの角度で、ものごとを見ています。
同じ景色を見ても、同じ場所で同じときを過ごしても、どう見るか、どう感じるか、どう受け取るかは、人によって違います。
そして、自分はずっと自分の視点で見ているので、人との違いには気づきにくいものです。
まずは「違う」「いろいろある」と知ることからはじめましょう。