感情が動いたとき、言葉にして伝えるにはどうすればいいか。コピーライターのさわらぎ寛子さんは「自分の思っていることを言葉にするには、まず自分が何に反応するかに敏感になることが大切だ。『なんかいい』『なんか違う』に敏感になったら、『なぜ』『どこが』を考えると、その奥にある自分の価値観や感情に気づくことができる」という――。

※本稿は、さわらぎ寛子『言葉にする習慣 思いがまとまる・伝わる「言語化力」の身につけ方』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。

日没時の公園で桜の木の下に立つビジネスウーマン
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「思う」のスタートは、受信した情報に対する反応

感覚に敏感になる① 自分の感覚と感情に敏感になる

思考という言葉には、「思う」と「考える」が入っています。

私たちは、普段思ったり、考えたり、を行き来しながらぐるぐると思考を巡らせているのです。

「思う」のスタートは、受信した情報に対する反応です。

自分の思っていることを言葉にするには、まず自分が何に反応(リアクション)するかに敏感になることが大切です。

何かを見たときに、ちょっといいなと感じる。

誰かの話を聞いて、なんか違う、と違和感を持つ。

同世代で活躍している人の姿に、なんだかモヤモヤを感じる。

そういう「引っ掛かり」が「思う」のはじまりです。

「思い」は、言葉にしない限り、ふわふわと浮かんでは消えていきます。自分でも捉えどころのないものです。

自分の中に生まれた感覚に敏感になることで、まだ「形のない思い」に気づくことができます。