相手の心をつかむたとえ話は、どうすればできるか。コピーライターのさわらぎ寛子さんは「以前、仕事でご一緒した人が、すべてのことを野球にたとえる人で、野球に詳しくない私は、なんのことを言っているのかよくわからなくて苦労したことがある。同じように戦国武将にたとえても、それにピンとくる相手ならいいが、わからない人は、ぽかーんとしてしまう。相手がピンとくるたとえ話を作るためには、『相手の関心ごとを知る』『具体的で身近な例を使用する』『相手の知識や経験に合わせて濃度を調整する』の3ステップで考え、相手がイメージしやすく、テンションが上がるたとえを選ぶといい」という――。
※本稿は、さわらぎ寛子『言葉にする習慣 思いがまとまる・伝わる「言語化力」の身につけ方』(明日香出版社)の一部を再編集したものです。
文章は1行目で気持ちを掴めないと読んでもらえない
文章を書くときは、書き出しに悩むものです。
1行目が面白くないと、2行目を読んでもらえることはありません。
1行目でグッと気持ちを掴むことは大事です。
でも、文章は何も1行目から書かないといけないルールがあるわけではありません。
私はいつも、書き出しは(仮)で書いておいて、最後に変えています。書き出しは、とりあえず書いておいて、後から修正すればOKです。
「私は」「弊社は」「今日は」などのありきたりな言葉からはじめないと決めるだけでも印象が変わります。
ここでは、書き出しのパターンをいくつか紹介します。