「対面じゃないとダメ」という意見が出てくる
チャットの活用が広がらない企業に話を聞くと、現場で次のような意見が出て、仕事の仕方がなかなか切り替わらないと言われます。
「チャットでは意図が正しく伝わらない。やっぱり仕事の連絡は対面じゃないとダメ」
「欠勤の連絡をチャットで済ませようとするのはいかがなものか。電話をかけるか、メールで丁寧に伝えるべきではないか」
「部長は忙しくて、チャットを確認している時間がない。口頭で言わないと話が進まない」
従来のやり方が定着していて、報告・連絡・相談をチャットに切り替えるのが難しい。ツール導入の担当者が「オープンなコミュニケーションをしましょう」と呼びかけても、現場はシーンと静まりかえっている。この種のすれ違いは、さまざまな職場で見られます。
「お作法」が誕生してしまう
社員がチャットを使い始めたものの、いろいろな「お作法」が誕生してしまって、コミュニケーションが活性化しないなる悩みもよく聞きます。
例えば、複数名にメンションをつけてチャットを送るときに、職位順に名前を記載しなければいけない。
「部長」「課長」「係長」などの職位の記載もれもあってはいけない。
さらに文章の「てにをは」にも完璧が求められる。
緊急事態だからと考えてスピード優先で情報を共有したのに、「課長と書きなさい」「『を』が抜けている」と指摘が入る。
作法が違うと言われ、揚げ足をとられてしまうのです。