ガムを噛んでいるとストレスを感じにくくなる
少し品のない方法なので、お話しするかどうか迷ってしまうのですが、ストレス解消法のひとつとして「ガムを噛むとよい」という話に触れておきましょう。
メジャーリーガーは、打席に立つときに、くちゃくちゃとガムを噛んでいます。
「なんだか品がないな」と感じる人もいると思うのですが、ガムを噛むことにはちゃんとした理由があります。
バッターは、心を落ち着かせるためにガムを噛んでいるのであって、別にふざけているわけではありません。
日本の場合、勤務時間中にガムを噛んでいたら、生意気だとか、不真面目だなどと上司に怒られそうですが、休憩時間などにちょっとガムを噛むくらいなら許してもらえるでしょう。
もし職場の雰囲気として問題ないようでしたら、ぜひガムを噛んでください。そうすれば、ストレスも吹き飛ばせます。
オーストラリアにあるスウィンバーン工科大学のアンドリュー・スコーレイは、40名の実験参加者にガムを噛みながら作業をさせると、ネガティブな気分になりにくく、ストレスが減り(だ液中のコルチゾールで測定)、注意力も減らず、作業のパフォーマンスが向上するという結果を得ました。
ガムを噛みながら仕事をしていれば、そんなにストレスも感じないのです。
歯を噛みしめるよりガムを噛む
リモートで働く人は、自宅で仕事ができますから、気兼ねなくガムを噛むこともできます。多くの人にとって、これはありがたいことでしょう。リモートワークが普及したことには、こういう恩恵もあるわけです。
なぜガムを噛んでいるとストレスを感じにくくなるのかというと、噛むという動作には、身体の活力を引き出す効果があるからです。
「歯を食いしばって頑張る」という表現もありますが、ぎゅっと歯を噛みしめると、身体にはパワーがみなぎり、エネルギッシュな人間になれるのです。
実際のところ、ガムを噛まなくとも、歯を噛みしめるだけで身体には活力が満ちあふれてくるのですが、そうすると歯をこすり合わせなければならず、どんどんすり減ってしまうので、歯を傷めないようにガムを噛むのです。
手元にガムを持っておらず、とはいえどうしても全力を出したいというときには、ぎゅっと奥歯を噛みしめてみましょう。一気に身体に力が満ちてくるはずです。
ただし、ずっとこれをやろうとすると歯を傷めてしまうので、本当に「ここぞ」というタイミングだけに限るのがよいでしょう。