ジム通いが続かない…それでも体型を40年間維持
私は20歳の頃から今まで、体型も体重も変わっていません。
それを知って「何をやっているんですか?」と、聞かれることがよくあります。でも、特別なことは何もしていないのです。それどころか、スポーツジムは9回入会して9回退会。平日の平均歩数は一日に3000歩以下。食事制限もしていません。
そんな私が続けていることといえば、“長く強く吐く”ことを意識した、本書で紹介している「やせ呼吸」だけ。それだけで、40年以上変わらぬ体型をキープしています。
さらに、「やせ呼吸」が生活の一部になってからというもの、平日は朝から晩まで仕事をこなし、休日は一日中、ゴルフをしても疲れ知らず。むしろ若い頃よりも元気かもしれません。
やせて、体も元気になって、しかもタダ! 場所も選ばず時間もとりません。一度、身につけてしまえば、リバウンドをすることもないでしょう。そんな究極のダイエット法が、呼吸器専門医の私が太鼓判を押す「やせ呼吸」なのです。
まずは、2週間続けてみましょう。次に体が変わるのはあなたです!
呼吸が浅くなるのは「吸えない」からでなく「吐けない」から
無意識のときに口がぽかんと開いていませんか? そんな方はみなさん口呼吸をしています。口呼吸になる大きな理由のひとつがストレスです。
人間はストレスがかかると自律神経の中でも交感神経が優位になります。そして、肩や首の筋肉が緊張するために呼吸に関わる呼吸筋である横隔膜や肋間筋が柔軟性を失い、筋力を使わなくてもラクに空気が吸える口呼吸をしてしまうのです。
また、スマホやパソコン作業による長時間の前かがみ姿勢や、マスクで呼吸が苦しくなることも口呼吸の原因になります。
さらに、悪い姿勢は、浅くて速い口呼吸をくり返す呼吸過多を生み出します。この呼吸過多では「息を吐ききる」ことが上手にできません。いつでも息を浅くしか吐けないので、すぐに息を吸いたくなり、口から浅く速く吸ったり吐いたりをくり返してしまいます。
こんな口呼吸を数回行うだけで脳の酸素化が悪化することがわかっています。口呼吸が慢性化すると血液中の酸素を細胞に行きわたらせることができず、臓器は低酸素状態に。そして、冷えやコリなどの不調が起きたり、疲れやすくなったり、太りやすくなる原因にも!
また、口呼吸ではラクして呼吸をするので、お腹まわりの筋肉がほとんど使われず、お腹がゆるんだまま。思い当たりませんか? あなたの体型も不調も口呼吸が原因かもしれませんよ。