親に必要な「投資」とは

そして、最後は「投資」です。

「投資」とは、自分のスキルを磨くなど、将来的に自分の役に立つことに使うお金です。セミナーに行ったり、講演会を聞いたり、あと、美術館に行って感性を養ったり。私の場合、何か目的のある旅行をすることも「投資」と考えています。

私はときどき「出張」と称して、一人でホテルに泊まることがあります。それは心からリラックスできる環境を作り、頭を休めるためです。

皆さんは、職場や家にいてあまりにも緊急性の低い連絡にイライラすることはありませんか? 大した内容でもないのに「確認お願いします」とか、朝食を終えてゆっくりしようと思ったのに「あのシャツどこにしまったの?」とか。そうした緊急性の低いタスクをちょこちょここなしていたら、いつまで経っても頭を休めることはできません。

だから私は、そういった煩わしい連絡を遮断し、自分にリラックスの時間を与えるために出張と称してホテルに泊まっているのです。

ホテルにいれば、食事を作る必要もないし、後片付けも、シーツを替えて洗濯する必要もない。それに、煩わしい連絡はシャットアウトしているから、心からリラックスでき、頭も休まるのです。そして、そのおかげで、新しいアイデアが生まれたり、将来的に役立ちそうな何かに気づけたりするのです。

ホテルの部屋で朝食を食べる女性
写真=iStock.com/whitebalance.oatt
※写真はイメージです

「浪費・消費・投資」のどれなのかを常に考える

私は子育てをしている頃からホテルに泊まっていました。仕事に家事に忙しい毎日を送っていると気持ちに余裕がなくなり、子どもにきつく当たってしまうこともあると思います。常に忙しい毎日を送っていたらそうなってしまうのも当然ですが、その環境は変える必要があるでしょう。

だから、子どもや家事は夫に任せて、自分の気持ちをリラックスさせる日を作ったのです。

家事をしないで一人でホテルに泊まると言うと、「贅沢だ」とか、「お金の浪費だ」と思う方もいるかもしれません。

でも、私は、心身ともにリラックスできるということは日々の生活を充実したものにするうえで大事なことだと思いますし、新たなアイデアが生まれるといった実質的なリターンもあります。

私にとっては間違いなく、「浪費」ではなく「投資」だと思っています。

「何が投資になるのか」は人によって異なってきます。

皆さんもぜひ、お金を使う際に「それは浪費・消費・投資のどれなのか」を考える癖をつけてみてください。