感謝の伝え方、これはNGです!

まずは、NGの言葉編。

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もったいないお言葉でございます
恐悦至極きょうえつしごくに存じます
ご厚情、痛み入ります
厚誼こうぎを賜り、お礼を申し上げます
格別のご厚情を賜り、衷心ちゅうしんより感謝申し上げます
〜にあずかり、光栄です

マナーとして紹介される、こういった丁寧すぎる言葉の数々。話す場合にはまず使わないと思いますが、書き言葉でも正直おすすめしません。

なぜか?

それは、まさにマニュアル通りだからです。どこかからコピペしてきたような堅苦しいあいさつを、誰が嬉しく感じるでしょうか。こんな気持ちのこもらない言葉は即刻、封印してください。

画用紙に子供が赤のクレヨンで「ありがとう」のメッセージ
写真=iStock.com/Hakase_
※写真はイメージです

「一言のせ」から始めてみよう

言葉はそこに気持ちがのって、はじめて命が吹き込まれます。「言葉」ではなく、そこに込められた「思い」が心を動かすのです。誰にでも言っていそうな型通りの「ありがとう」ではなく、相手だけに一生懸命伝える「ありがとう」に。そのためには、まずは言い換えルール「小さく、具体的に」を心がけていきましょう。

【正しい事例】
○○したときに、○○してくださって、ありがとうございます!
○○など、○○〇をありがとう!
こんな○○は久しぶりです。感動しました。本当に嬉しかったです!
お忙しいのに、○○していただき、感謝しています
○○など、自分では気づかなかったことがわかり、勉強になりました
これは、○○さんなしではできませんでした! 本当に助かりました
○○は、○○さんのおかげです
その○○は○○さんならではですね。○○さんを頼りにしています

岡本純子『世界最高の伝え方』(東洋経済新報社)
岡本純子『世界最高の伝え方』(東洋経済新報社)

シチュエーション、覚えた感情、記憶に残ったこと、その行為の価値、あなただけの言葉、そして「!」の気持ちをプラスオンしてください。

レストランで、帰り際に「おいしかったです。ありがとうございました!」。

タクシーを降りるときに「ありがとうございます。お気をつけて!」。

そんな「ほんの一言のせ」から始めてみましょう。