急激に人気就職先となった「外資系コンサル」

これが、2022年には、1位が外資系コンサルのアクセンチュアになる。以下、2位ソニーグループ、3位楽天グループ、4位マッキンゼー・アンド・カンパニー、5位日立製作所、6位に同数でソフトバンク、野村総合研究所、PwCコンサルティング、9位にヤフーと富士通が続いている(図表2参照)。

アクセンチュアは2018年にトップになって以降、2019年の2位を除いて首位が続いている。

学部生に限れば、トップは2年連続で楽天グループである。以下、2位マッキンゼー・アンド・カンパニー、3位三菱UFJ銀行、4位PwCコンサルティング、5位に三菱商事と三井住友銀行が続く。外資系コンサルやIT関連企業が上位に躍進しているのがわかる。一昔前の卒業生からすれば、全く意外な結果ではないだろうか。

次に、東大の公表データを遡り、学部卒業生の業種別の進路を調べてみた。20年前の2003年卒業生では、最も多いのは公務員(196人)で、就職者の18%を占めていた。金融・保険(183人)、サービス(162人)、情報・通信(157人)と続いている。

公務員は、2004年の学部卒就職者の20%を占めた。しかし、2005年に金融・保険が上回ると、以降、業種別では一貫して最も多くなる。公務員は、2022年卒業生では12%まで下がっている。業種別で増えているのが情報・通信で、2022年は公務員を上回り、金融・保険に次いで多くなった。製造業も2018年あたりから減少傾向にある。

東大法学部から官僚を目指す学生は2~3割程度

続いて、官僚志望者が受ける国家公務員総合職試験(春)の合格者数の推移を見てみた(図表3参照)。

1990年代前半まで東大は毎年500人前後の合格者を出していた。90年代後半に400人を下回った時期があったが、2002年から増加し、2000年代前半には500人近くまで戻った。以後、漸減しながらも2016年まで400人台半ば~前半の合格者数を維持していたが、2017年以降は急激に減少している。

電通の過労死事件(2015年)をきっかけに、長時間労働が社会的な問題になるなかで、官僚が国会対応などに追われて深夜まで働いていることや、人事や政策が官邸主導になり、官僚の裁量権が減ったことなどで、学生にとって魅力が減っているようだ。かつてのような天下りが規制されるようになったこともある。

東大生に取材すると、今も「入学時は官僚になろうと思っていた」「官僚になって国を動かしたいと思っていた」という学生は少なくない。ただ、学生団体や地域おこしなど様々な活動をしたり、卒業生から官僚の実情を聞いたりしていくなかで、別のことに興味を持ったり、官僚への志望が薄まっていったりするケースもあるようだ。伝統的に官僚志望が多かった法学部の4年生たちに聞くと、「官僚志望は少なく、法学部の2~3割くらい。法曹志望が3割くらいでは」と言う。